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2014年02月02日

匠がもの申す第20弾「*家は手入れして使うもの」

見に来て下さりありがとうございます。


こんばんは。


一周忌を無事に終える事ができ、皆さんのおかげです。
少しの間、家族も増えるので楽しくなりそうな棟梁です。

さて、一周忌も無時終わったんですが、すっかり写真も撮り忘れてしまい、

ただ、少し疲れが残った位でご報告をするだけになってしまいました。


そんな訳で、匠がもの申す第20弾です。

住まいは必ず手を入れなくてはなりません。

そんな思いをようで頂けるとありがたいです。







*家は手入れして使うもの


最近、「家を手入れする」という概念が
なんだか減ってきているような気がします。

モノも手入れすることがなくなり
使い捨て時代になってしまったからかもしれません。

家というものは、修理をしつつ長く持たせるものです。
構造さえしっかりしていれば、
あちこち壊れてきても、その部分だけを修理すれば
長持ちするはずなのです。


例えば、水回り。
壊れてきて、当たり前なのです。

昔の家は、どうなっていたかご存じでしょうか。
キッチンは土間だったんですよね。

お風呂、洗面所、トイレなどの
水回りを外に持っていくことで
家を守っていたんですね。

「便利」を優先するために、
水回りを家のなかに持ってきてしまったわけです。

便利にさせたひとつの要因は、
水道という文明の利器の発達も関係していますよね。
蛇口をひねれば、どこでも水が出る。

でも、水を流すということは、必ず排水がある。
そこに湿気が溜まるものなんです。

お風呂場の場合、普通の湯船とタイル張りの壁だと、
タイルの目地のところから湿気が外に出ているものです。

壁に亀裂が少し入っていたら、
湿気によって、割れてきているということです。
水が目地から壁のなかに入って、床に流れているんです。
そこに、シロアリが寄ってくるんですね。

湿気を溜めないようにするには、換気するしかありません。

一昔前に建てられた家は、床が少し低めなので、
湿気が多いと、基礎もしくは土間に溜まった湿気が上がってきて、
洗面所の床がプカプカと柔らかくなってくるんですね。

最近のユニットバスの場合は、二重パン構造になっていて、
床に水が落ちないようになっているので、
僕も、そういったユニットバスを使っています。

水回りについては、少しでも「おかしいかな?」と思った時点で
見に来てもらうことです。
被害が少なくて済みます。

でも、散々使った挙げ句の果てに修理すると、
洗面台もお風呂も変えないと……ということになります。
そうなると何百万円というリフォームになってしまうんですね。

虫歯と同じで、放っておくと、ひどくなるんですね。


2階にベランダを造ることがありますが、
あれも、実は、10年に一度は、塗り直しが必要なんです。

FRP工法という塗装をすることが多いんですが、
3~4層ほどのトップコートが剥がれて見えてきます。
そうなると、下地まで傷んでしまう。
本当は、5~10年の間に、一度、塗り直しをしたほうがいいんですね。

内ベランダの場合は、屋根があるので、まだ長持ちします。
でも、雨ざらしのベランダは、常に直射日光と雨風が当たり
風化も早いんです。

外壁サイディングなどもそうです。
ペンキ屋さんが吹き付けてくれるペンキ塗装は、10~15年しか持ちません。
塗り直しが必要になってくるのです。


家というものは壊れることが前提です。
メンテナンスは、必須です。
壊れない家はありません。


また、大事に使うお客さんと、そうではない人とでは
実の持ちが違うんですね。


家を持たせるためのポイントは、やっぱり「換気」。


僕が建てる場合は、とにかく自然の素材を使い、
土壁はもちろん、床も呼吸できるようにして、
大きな窓で、風や光を取り入れ、循環させています。


それと、「モノを置かない」こと。
昔の家が、今よりもきれいなのは、
モノが少なかったからだと思います。

モノが多いと、家を傷めてしまいます。
埃も多くなりますし、掃除も大変です。
埃が溜まれば、家にも住む人にも悪影響です。

僕が建てるときには、
できるだけ家具を外に置かないように、
大きなクローゼットにするようにしています。

クローゼットのなかに、ホームセンターなどにある
キャスター付きの衣装ケースを買ってきて
うまく使えばいいと、お勧めしています。

ベッドで寝る習慣が定着してきたことで
押し入れの必要がなくなり、クローゼットが好まれています。

お年寄りは引き戸が使い慣れている方が多いのですが、
折れ戸は手前に折れてくるので、その分、スペースが必要なので
部屋も実際にはその前にはモノを置けません。

実は、折れ戸のレールにも埃が溜まりやすいので
僕は、引き戸や襖が、お勧めです。

土間や段差があることによるメリットや、障子や襖の気密性など、
以前の記事『日本家屋はエコで健康』にも記していますので
参考に読んでみてくださいね。


みなさんにやっぱりもっと家のことについて
もっと勉強して欲しいと、つくづく思います。

なぜ、最近の人が家のことについて
詳しくなくなってしまったのか。

次回、お話ししたいと思います。



 棟梁


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Posted by 大工のとと at 22:33Comments(0)匠が物申す