2013年01月20日
第9弾 匠がもの申す
見に来て下さりありがとうございます。
こんばんは。
今年初の投稿、第9弾「匠がもの申す」です。
今回は、日頃聞けない事、僕たちは当たり前であるけど、
本当に聞かれた事を、書いてみました。
【大工への質問に答えます】
~古民家の解体・リフォーム・日本家屋の見分け方~
今回は、少し趣向を変えて、
みなさんから受けたことのある質問に
答える形にしてみました。
○質問1
実家にある古民家を解体したいのですが
どんなひとに頼めばいいのでしょう?
立派な柱があるので、もったいなくて。
匠の答え:
壊すんじゃなくて解体するんですよね?
それなら、「造る」技術を持った人である必要がありますよね。
腕のいい大工さんに頼むほうがいいと思います。
解体は、その構造や造り方がわかっていないと難しい。
まず、しっかりした足場を組む必要があります。
建物がどんどんできあがっていく建築現場と違って、
どんどん中身がなくなっていくわけですから。
柱をどんなふうに組んでいるのかがわからなければ、
どの柱を抜けば、どんなふうに倒れるのかわかりません。
知らずに解体するのは、とても危険です。
それでも、100年かけて育った木を、
100年間柱として使い込んできたような
しっかりとした柱なら、リサイクルしない手はありません。
壊してしまうのは、もったいないですよね。
○質問2
腕のいい大工さんを探すには
どうしたらいいでしょうか?
匠の答え:
まずは、その大工さんが建てた家を見せてもらうことです。
依頼して作業をしてもらう古民家の近くで探しましょう。
「いいなぁ」と思う和風建築の家があれば
その家のひとに聞いてみてもいいかもしれません。
○質問3
大工さんが建てた和風建築の家かどうか
どうすれば見分けられますか?
匠の答え:
大工さんが建てた家かどうかは、
外観でわかるはずです。
屋根や柱を見てみれば、
伝統的な和風建築かどうかがわかります。

また、入った玄関を見てもわかるはずです。
玄関が広い土間になっていて、木がたくさん使われています。
敷台といって玄関の土間を上がるところに
みなさんが腰をかける板がありますが、
これをチェックしてみてください。
大きな一枚板であることも多いです。

大工が作った家は、あちこちに自然のままの木が
見えるように造られているはずです。
大工が建てた家は、木の香りがします!
また、大工が建てた家は窓が大きく
風と光を考慮して建てています。
僕なんかは、東西南北すべて
四方から風が入るように設計しています。
○質問4
大工さんは、古民家のリフォームもできるんでしょうか?
匠の答え:
もちろん、できます。
どんなふうに建てられたのか、
棟梁ならば、できあがった家を見ればわかります。
構造がわかったうえでのリフォームですので
どの柱なら取り除いても大丈夫なのか
もしも取るのであれば、どこを補強すればいいのか
耐震強度を考慮しつつ、家主さまの相談にも乗れますよ。
解体してみないと、構造がわからないと言われた場合は
現場での経験が少ないということであり、
大工さんではないということですね。
大工なら、建てた方法がわかっているので
古民家のリフォームも、その構造を活かしたままで
リフォームをすることができます。
地元で、いい大工さんが見つかるといいですね。
棟梁
長楽 加藤建築 ホームページはこちら
http://www.nagara-katou.jp/
ながらの母ちゃんことかかのブログもご覧ください
こんばんは。
今年初の投稿、第9弾「匠がもの申す」です。
今回は、日頃聞けない事、僕たちは当たり前であるけど、
本当に聞かれた事を、書いてみました。
【大工への質問に答えます】
~古民家の解体・リフォーム・日本家屋の見分け方~
今回は、少し趣向を変えて、
みなさんから受けたことのある質問に
答える形にしてみました。
○質問1
実家にある古民家を解体したいのですが
どんなひとに頼めばいいのでしょう?
立派な柱があるので、もったいなくて。
匠の答え:
壊すんじゃなくて解体するんですよね?
それなら、「造る」技術を持った人である必要がありますよね。
腕のいい大工さんに頼むほうがいいと思います。
解体は、その構造や造り方がわかっていないと難しい。
まず、しっかりした足場を組む必要があります。
建物がどんどんできあがっていく建築現場と違って、
どんどん中身がなくなっていくわけですから。
柱をどんなふうに組んでいるのかがわからなければ、
どの柱を抜けば、どんなふうに倒れるのかわかりません。
知らずに解体するのは、とても危険です。
それでも、100年かけて育った木を、
100年間柱として使い込んできたような
しっかりとした柱なら、リサイクルしない手はありません。
壊してしまうのは、もったいないですよね。
○質問2
腕のいい大工さんを探すには
どうしたらいいでしょうか?
匠の答え:
まずは、その大工さんが建てた家を見せてもらうことです。
依頼して作業をしてもらう古民家の近くで探しましょう。
「いいなぁ」と思う和風建築の家があれば
その家のひとに聞いてみてもいいかもしれません。
○質問3
大工さんが建てた和風建築の家かどうか
どうすれば見分けられますか?
匠の答え:
大工さんが建てた家かどうかは、
外観でわかるはずです。
屋根や柱を見てみれば、
伝統的な和風建築かどうかがわかります。

また、入った玄関を見てもわかるはずです。
玄関が広い土間になっていて、木がたくさん使われています。
敷台といって玄関の土間を上がるところに
みなさんが腰をかける板がありますが、
これをチェックしてみてください。
大きな一枚板であることも多いです。
大工が作った家は、あちこちに自然のままの木が
見えるように造られているはずです。
大工が建てた家は、木の香りがします!
また、大工が建てた家は窓が大きく
風と光を考慮して建てています。
僕なんかは、東西南北すべて
四方から風が入るように設計しています。
○質問4
大工さんは、古民家のリフォームもできるんでしょうか?
匠の答え:
もちろん、できます。
どんなふうに建てられたのか、
棟梁ならば、できあがった家を見ればわかります。
構造がわかったうえでのリフォームですので
どの柱なら取り除いても大丈夫なのか
もしも取るのであれば、どこを補強すればいいのか
耐震強度を考慮しつつ、家主さまの相談にも乗れますよ。
解体してみないと、構造がわからないと言われた場合は
現場での経験が少ないということであり、
大工さんではないということですね。
大工なら、建てた方法がわかっているので
古民家のリフォームも、その構造を活かしたままで
リフォームをすることができます。
地元で、いい大工さんが見つかるといいですね。
棟梁
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Posted by 大工のとと at 21:28│Comments(0)
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