2014年12月04日
匠が物申す第29弾
見に来て下さりありがとうございます。
こんばんは。
突然の寒さに治りかけの風邪もぶり返し、
喉のイガイガが治おらず、困っている棟梁です。
さて、匠が物もうすも29回目を迎える事になり、
皆さんから、もっと家に関する事教えてくださいと、
言われるようになり少しでもお役に立てていれる事が、
最近の励みなっています。
今日は、名古屋で毎年恒例の会議です。
いつもと違うこんな格好で電車に乗って行きます。

棟梁の思いから、このような事を書いてあります。
様々なご意見があると思いますが、ご理解して下さい。
究極のエコ住宅「古民家」は手入れが必要
人気のある「古民家」ですが、
僕らが建てているのと同じ「日本家屋」です。
行かれたことのある方は、ご存じだと思いますが
天井が高いということは、冬は、ど寒いんです(笑)。
だからこそ、暖炉や囲炉裏が必要だったんですね。
家のなかで火を焚くので、温かい空気が回り暖を取れる。
そして、そこに家族が集まるわけです。
今は、囲炉裏よりも、薪ストーブが
おしゃれで人気のようです。
確かに素敵ですが、薪を用意するのが結構難しいんです。
簡単には入手しにくいし、
できあがった薪を買う場合、ランニングコストが意外に高くつきます。
そのため、自分で薪を割って用意するとなると
冬が来る前に、薪の準備に何日もかけることになります。
それを承知のうえで、薪割りを楽しめる人なら
薪ストーブもいいのではないでしょうか。
薪は「広葉樹」を使ったほうがいいと言われています。
広葉樹のほうが針葉樹よりも火持ちがいいからですが、
針葉樹が薪に使えないわけではありません。
もちろん、天井さえちゃんと張れば
古民家でも、暖を取ることはできます。
昔は、やはり、すきま風が多かったので
家全体が寒かったんですね。
となると、囲炉裏が必要になってくる。
とはいえ、囲炉裏を使う場合、
天井が低いと煙がちゃんと抜けてくれない。
だからこそ、天井が高くないといけないし
「茅葺き屋根」だったんですね。
ちゃんと、理にかなっているんです。
そして、この囲炉裏の煙も役に立ちます。
茅葺き屋根の骨組みは、竹なんですが、
囲炉裏の煙に長年いぶされてきたスス竹は
「虫除け効果」があるんです。
すべてが、うまく理にかなっているわけです。
よくできていますよね。
スス竹は、現在では、希少価値があるんだそうですよ。
古民家の外壁には、よくコールタールを塗られていました。
これも、やはり塗り直しが必要です。
みなさんが「黒くて太い梁」に魅せられていますが
あれは、50年間、米のとぎ汁や小糠を使って
柱を磨き続けてきたから、艶が出て黒いんです。
「手入れ」をし続けた結果の、味わいなんですね。
新築のころは、やはりナチュラルな明るい柱だったわけです。
古民家に暮すということは
自然の暑さ、寒さを受け入れるということ。
そして、家を大切に「手入れ」し続けることが好きじゃなきゃ
古民家で暮らすのは難しいかもしれません。
僕もぜひ、いつか、土間や囲炉裏のあるような
古民家風の家を造ってみたいと思っています。
棟梁
長楽 加藤建築 ホームページはこちら
http://www.nagara-katou.jp/
ながらの母ちゃんことかかのブログもご覧ください
こんばんは。
突然の寒さに治りかけの風邪もぶり返し、
喉のイガイガが治おらず、困っている棟梁です。
さて、匠が物もうすも29回目を迎える事になり、
皆さんから、もっと家に関する事教えてくださいと、
言われるようになり少しでもお役に立てていれる事が、
最近の励みなっています。
今日は、名古屋で毎年恒例の会議です。
いつもと違うこんな格好で電車に乗って行きます。

棟梁の思いから、このような事を書いてあります。
様々なご意見があると思いますが、ご理解して下さい。
究極のエコ住宅「古民家」は手入れが必要
人気のある「古民家」ですが、
僕らが建てているのと同じ「日本家屋」です。
行かれたことのある方は、ご存じだと思いますが
天井が高いということは、冬は、ど寒いんです(笑)。
だからこそ、暖炉や囲炉裏が必要だったんですね。
家のなかで火を焚くので、温かい空気が回り暖を取れる。
そして、そこに家族が集まるわけです。
今は、囲炉裏よりも、薪ストーブが
おしゃれで人気のようです。
確かに素敵ですが、薪を用意するのが結構難しいんです。
簡単には入手しにくいし、
できあがった薪を買う場合、ランニングコストが意外に高くつきます。
そのため、自分で薪を割って用意するとなると
冬が来る前に、薪の準備に何日もかけることになります。
それを承知のうえで、薪割りを楽しめる人なら
薪ストーブもいいのではないでしょうか。
薪は「広葉樹」を使ったほうがいいと言われています。
広葉樹のほうが針葉樹よりも火持ちがいいからですが、
針葉樹が薪に使えないわけではありません。
もちろん、天井さえちゃんと張れば
古民家でも、暖を取ることはできます。
昔は、やはり、すきま風が多かったので
家全体が寒かったんですね。
となると、囲炉裏が必要になってくる。
とはいえ、囲炉裏を使う場合、
天井が低いと煙がちゃんと抜けてくれない。
だからこそ、天井が高くないといけないし
「茅葺き屋根」だったんですね。
ちゃんと、理にかなっているんです。
そして、この囲炉裏の煙も役に立ちます。
茅葺き屋根の骨組みは、竹なんですが、
囲炉裏の煙に長年いぶされてきたスス竹は
「虫除け効果」があるんです。
すべてが、うまく理にかなっているわけです。
よくできていますよね。
スス竹は、現在では、希少価値があるんだそうですよ。
古民家の外壁には、よくコールタールを塗られていました。
これも、やはり塗り直しが必要です。
みなさんが「黒くて太い梁」に魅せられていますが
あれは、50年間、米のとぎ汁や小糠を使って
柱を磨き続けてきたから、艶が出て黒いんです。
「手入れ」をし続けた結果の、味わいなんですね。
新築のころは、やはりナチュラルな明るい柱だったわけです。
古民家に暮すということは
自然の暑さ、寒さを受け入れるということ。
そして、家を大切に「手入れ」し続けることが好きじゃなきゃ
古民家で暮らすのは難しいかもしれません。
僕もぜひ、いつか、土間や囲炉裏のあるような
古民家風の家を造ってみたいと思っています。
棟梁
長楽 加藤建築 ホームページはこちら

http://www.nagara-katou.jp/
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Posted by 大工のとと at 23:50│Comments(0)
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