2011年12月22日
曲尺(かねじゃく)
さしがね、曲尺(かねじゃく)とも言います。
大工にとって、なくてはならない大事な道具です。

さしがね(曲金・尺金・指金・指矩)・かねじゃく(金尺)
「さしがね」は長さや角度の計測に使うほか、部材仕口(ぶざいしくち)の切り墨を求めるときに使われます。
日本の建築は勾配屋根をかける関係から、小屋・軒周りの各部材の墨は、
屋根の平勾配(ひらこうばい)を構成する直角三角形を分解して割り出します。
これを規矩術(きくじゅつ)といいますが、昔から工匠(大工)必修の技能でありました。
目盛には「表目」「裏目」という施工用語があります。
これは「さしがね」の使い方により工匠が考え出したもので、
「さしがね」を左手に持って妻手が自分のほうに向いた状態を「表」といい、
この反対が「裏」といいます。「表目」には長手・妻手ともに通常の尺度目盛が刻まれており、
「裏目」には「角目」(ルート2倍の目盛)と「丸目」(円周率3.14159分の1の目盛)が刻まれています。
「角目1尺」とは1辺が1尺の正四角形の対角線の長さで、
代表的な使い方として、丸材から角材をとるときの1辺の長さが丸材の直径を測るだけでわかります。
「丸目1尺」とは円周率分の1尺の長さで、丸材の円周が丸材の直径を計るだけでわかるものです。
(ただし、「丸目」は本来規矩(きく)には関係のない目盛で、最近になって刻まれたものと思われます。)
この「裏目」の発明によって規矩術が飛躍的に進歩しました。
さしがねの使いかた
さしがねは、定規・ものさしとして使用するほか、裏目を利用する独自の使いかたがある。
1.定規として甲使いかた
定規としてさしがねを使えば、つぎのようなことができる。
① 直線を引く。
② さしがねの幅を利用して平行線を引く。
③ 小端を立ててわん曲させ,曲線を引く。
④ 材面の凸凹を調べる。
⑤ さしがね2本を使って、材料のねじれを調べる。
2.表目。裏目の使いかた
表目・裏目を使うと,つぎのようなことができる。
① 表目で寸法をはかり、間柱その他の割付けをする。
② 裏目で丸太からとれる角材の大きさをはかる。
③ 裏目を使ってすみ勾配を出す。
④ 表目で平勾配を出す。
寸(すん)と尺(しゃく)
昔、日本で使われていた長さの単位で、1寸=3,03cm、1尺=10寸、1寸=10分です。寸の上には間(けん 1間=6尺)もあり、面積の単位の坪(つぼ 1坪は1間平方のことで、約3.3平方メートル)があります。このような単位を尺貫法(しゃかんほう)と言いますが、現在では法律で使用が禁じられています。元々の曲尺は尺や寸で目盛りが刻まれていました。
規矩術の意味
規矩(きく)とは、規矩準縄(きくじゅんじょう)の語から出ているもので、規(き)は円を、矩(く)は方形を、準(じゅん)は水平を正し、縄(じょう)は鉛直(垂直)
を正すことを意味しているので、規矩といえば、のり(法)、かた(型)、てほん(手
本)とも解され、いろいろの標準や法則のもととなるものである。
言い伝えによると、聖徳太子が創られたと言う、言い伝えがあります。
少し調べてみると、こんな記事が載っていました。
、室町時代の終わり頃から、太子の忌日と言われる2月22日 (旧暦)を「太子講」の日と定め、大工や木工職人の間で講が行なわれるようになった。これは、四天王寺や法隆寺などの巨大建築に太子が関わり諸職を定めたという説から、建築、木工の守護神として崇拝されたことが発端である。さらに江戸時代には大工らの他に左官や桶職人、鍛冶職人など、様々な職種の職人集団により太子講は盛んに営まれるようになった[26]。なお、聖徳太子を本尊として行われる法会は「太子会」と称される。
現在は、聖徳太子を開祖とする宗派として聖徳宗(法隆寺が本山)が存在している。
「太子講」について
曲尺は素晴らしい道具であり、これ一本で、ルート、勾配、などまだまだたくさんの使い方で、
色々な作業が出来る道具です。
詳しくはこちらを⇒☆
まだまだ、調べて行くと、どんどん出て来ます。
こんな素晴らしい、道具を大工が使う事が出来る事、大変感謝しています。
この記事がうまく伝わっているかは解りませんが、曲尺の凄い事が少しでも解って頂けたら幸いです。
長楽 加藤建築 ホームページはこちら
http://www.nagara-katou.biz
大工のつれづれ長楽日記日々更新します
大工にとって、なくてはならない大事な道具です。
さしがね(曲金・尺金・指金・指矩)・かねじゃく(金尺)
「さしがね」は長さや角度の計測に使うほか、部材仕口(ぶざいしくち)の切り墨を求めるときに使われます。
日本の建築は勾配屋根をかける関係から、小屋・軒周りの各部材の墨は、
屋根の平勾配(ひらこうばい)を構成する直角三角形を分解して割り出します。
これを規矩術(きくじゅつ)といいますが、昔から工匠(大工)必修の技能でありました。
目盛には「表目」「裏目」という施工用語があります。
これは「さしがね」の使い方により工匠が考え出したもので、
「さしがね」を左手に持って妻手が自分のほうに向いた状態を「表」といい、
この反対が「裏」といいます。「表目」には長手・妻手ともに通常の尺度目盛が刻まれており、
「裏目」には「角目」(ルート2倍の目盛)と「丸目」(円周率3.14159分の1の目盛)が刻まれています。
「角目1尺」とは1辺が1尺の正四角形の対角線の長さで、
代表的な使い方として、丸材から角材をとるときの1辺の長さが丸材の直径を測るだけでわかります。
「丸目1尺」とは円周率分の1尺の長さで、丸材の円周が丸材の直径を計るだけでわかるものです。
(ただし、「丸目」は本来規矩(きく)には関係のない目盛で、最近になって刻まれたものと思われます。)
この「裏目」の発明によって規矩術が飛躍的に進歩しました。
さしがねの使いかた
さしがねは、定規・ものさしとして使用するほか、裏目を利用する独自の使いかたがある。
1.定規として甲使いかた
定規としてさしがねを使えば、つぎのようなことができる。
① 直線を引く。
② さしがねの幅を利用して平行線を引く。
③ 小端を立ててわん曲させ,曲線を引く。
④ 材面の凸凹を調べる。
⑤ さしがね2本を使って、材料のねじれを調べる。
2.表目。裏目の使いかた
表目・裏目を使うと,つぎのようなことができる。
① 表目で寸法をはかり、間柱その他の割付けをする。
② 裏目で丸太からとれる角材の大きさをはかる。
③ 裏目を使ってすみ勾配を出す。
④ 表目で平勾配を出す。
寸(すん)と尺(しゃく)
昔、日本で使われていた長さの単位で、1寸=3,03cm、1尺=10寸、1寸=10分です。寸の上には間(けん 1間=6尺)もあり、面積の単位の坪(つぼ 1坪は1間平方のことで、約3.3平方メートル)があります。このような単位を尺貫法(しゃかんほう)と言いますが、現在では法律で使用が禁じられています。元々の曲尺は尺や寸で目盛りが刻まれていました。
規矩術の意味
規矩(きく)とは、規矩準縄(きくじゅんじょう)の語から出ているもので、規(き)は円を、矩(く)は方形を、準(じゅん)は水平を正し、縄(じょう)は鉛直(垂直)
を正すことを意味しているので、規矩といえば、のり(法)、かた(型)、てほん(手
本)とも解され、いろいろの標準や法則のもととなるものである。
言い伝えによると、聖徳太子が創られたと言う、言い伝えがあります。
少し調べてみると、こんな記事が載っていました。
、室町時代の終わり頃から、太子の忌日と言われる2月22日 (旧暦)を「太子講」の日と定め、大工や木工職人の間で講が行なわれるようになった。これは、四天王寺や法隆寺などの巨大建築に太子が関わり諸職を定めたという説から、建築、木工の守護神として崇拝されたことが発端である。さらに江戸時代には大工らの他に左官や桶職人、鍛冶職人など、様々な職種の職人集団により太子講は盛んに営まれるようになった[26]。なお、聖徳太子を本尊として行われる法会は「太子会」と称される。
現在は、聖徳太子を開祖とする宗派として聖徳宗(法隆寺が本山)が存在している。
「太子講」について
曲尺は素晴らしい道具であり、これ一本で、ルート、勾配、などまだまだたくさんの使い方で、
色々な作業が出来る道具です。
詳しくはこちらを⇒☆
まだまだ、調べて行くと、どんどん出て来ます。
こんな素晴らしい、道具を大工が使う事が出来る事、大変感謝しています。
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大工のつれづれ長楽日記日々更新します
2011年12月22日
安全第一!
外壁の貼り替え工事も終わり、仮設足場の撤去
作業開始です!
加藤建築では、自社で足場を組んでいますので、職人さんが来ても、お~~これなら安心して
作業出来ると言ってくれます。
普通より頑固に、幅広く作業台を作って作業効率をアップ出来るように作ります!
仕事が終わったので、足場の解体作業へ。

今度は安全に、解体していきます!
午後からの作業も、安全に配慮して進めて行きます!
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作業開始です!
加藤建築では、自社で足場を組んでいますので、職人さんが来ても、お~~これなら安心して
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普通より頑固に、幅広く作業台を作って作業効率をアップ出来るように作ります!
仕事が終わったので、足場の解体作業へ。

今度は安全に、解体していきます!
午後からの作業も、安全に配慮して進めて行きます!
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