2013年08月18日
第15回を迎えた匠がもの申す
見に来て下さりありがとうございます。
こんばんは。
今日は、午前中はお客さんと、
タカラスタンダードに行き商品説明、
午後からは、ゆっくりできたそんな一日を過ごした棟梁です。
さて、匠ががもの申すも15回を迎えました。
棟梁の、思い少し強く出してみました。

*家のこと勉強していますか*
家を建てる。
家を買う。
今は、家を買う時代のようです。
文字通り、家を「買う」のです。
テレビで聞いたなぁというメーカーさんに頼んだり
住宅展示場に行って、サンプルを見たり
すでに建ててある家を観にいって買うのです。
家を「建てる」という感覚が
日本の文化から無くなりつつあります。
前回、お話ししたように、
基礎工事の方法は、どんどん変わっています。
建てる土地の地盤によりますが、
地面全体を覆うようにビニールシートを敷き
その上にコンクリートを全面に流し込む
ベタ基礎が主流になりつつあります。
ところが、そうではない、石場建て(礎石建て)で
家を建てる工務店さんもあります。
礎石の上に柱を置いて建てる従来工法で
昔ながらの社寺建築と同じ方法です。
石の上に柱が乗っているだけということに
驚かれる方も多いのですが
柱や屋根が重い分、加重がしっかりかかるので
倒れたりずれたりすることはありません。
今の建築基準法の下で、
この、直接、礎石の上に柱を立てる
「石場建て」で建築するのは困難になっています。
まず、建築申請しても許可が下りにくいのです。
聞くところによると、
許可が下りるのに、なんと1年もかかるそうです。
通常は約1週間もあれば許可が下りるのに、ですよ。
確認申請を通すには、技術が必要なんです。
礎石の加重計算など設計士さんにも知識がいるのです。
とはいっても、
「どうしても昔ながらの工法で建てたい!」
という施主さんがいらっしゃる限り、
がんばって建てようとする大工さんも設計士さんも
必ず残っていくでしょう。
こういう流れを見ていると、僕はつくづく、
「建てる人」も、もっと勉強して欲しいと思います。
もっと「家」や「建築」について
知って欲しいのです。
例えば、僕のような大工が建てる和風建築も、
知らなければ、「選択肢」のなかに入りません。
なんとなくテレビで見て聞いたことのある
大手メーカーさんの名前がなじんでいたり、
住宅展示場を見回って、そこで決めてしまう
ということもあるでしょう。
知っている範囲で、
人は選ぶものですから。
でも、考えてみてください。
家は、ご自身が毎日暮らす場所です。
どういう工法で建てられると
どのようなメリット・デメリットがあるのか。
健康にいいのは、どういう家なのか。
よく勉強しないまま、「買う」のと、
何かどう違うのかを勉強して「建てる」のとでは
きっと、手に入れる「家」は違うはずです。
そして、その後の人生が、
まったく違ってくると思いませんか?
昔は、家を建てるのに、何年も何年も勉強しました。
それこそ、柱を一年に一本ずつ集めるような方もいました。
今のような住宅ローンなどもなく
コツコツとお金を貯めてから買うのが一般的だったので
みなさん、時間をかけて家の知識を得ることができたのです。
今は、若いうちに家を建てる人が増えて
勉強する時間があまりないまま
家を買ってしまうので、勉強する時間が無いのかもしれません。
それでも、数年だとしても、本当に納得の家を建てるなら
こういった基礎工事のこと、建築方法のこと、素材のこと
いろいろ学んでみることを、お勧めします。
きっと、本当に心地のいい家が建てられますよ。
この記事をお読み頂き、さまざまなご意見があるかと思いますが、
私、棟梁の思いを綴ったものでありますので、ご批判はあるかと思いますが、
その点につきましては、ご了承いただきますようにお願いいたします。
棟梁
長楽 加藤建築 ホームページはこちら
http://www.nagara-katou.jp/
ながらの母ちゃんことかかのブログもご覧ください
こんばんは。
今日は、午前中はお客さんと、
タカラスタンダードに行き商品説明、
午後からは、ゆっくりできたそんな一日を過ごした棟梁です。
さて、匠ががもの申すも15回を迎えました。
棟梁の、思い少し強く出してみました。
*家のこと勉強していますか*
家を建てる。
家を買う。
今は、家を買う時代のようです。
文字通り、家を「買う」のです。
テレビで聞いたなぁというメーカーさんに頼んだり
住宅展示場に行って、サンプルを見たり
すでに建ててある家を観にいって買うのです。
家を「建てる」という感覚が
日本の文化から無くなりつつあります。
前回、お話ししたように、
基礎工事の方法は、どんどん変わっています。
建てる土地の地盤によりますが、
地面全体を覆うようにビニールシートを敷き
その上にコンクリートを全面に流し込む
ベタ基礎が主流になりつつあります。
ところが、そうではない、石場建て(礎石建て)で
家を建てる工務店さんもあります。
礎石の上に柱を置いて建てる従来工法で
昔ながらの社寺建築と同じ方法です。
石の上に柱が乗っているだけということに
驚かれる方も多いのですが
柱や屋根が重い分、加重がしっかりかかるので
倒れたりずれたりすることはありません。
今の建築基準法の下で、
この、直接、礎石の上に柱を立てる
「石場建て」で建築するのは困難になっています。
まず、建築申請しても許可が下りにくいのです。
聞くところによると、
許可が下りるのに、なんと1年もかかるそうです。
通常は約1週間もあれば許可が下りるのに、ですよ。
確認申請を通すには、技術が必要なんです。
礎石の加重計算など設計士さんにも知識がいるのです。
とはいっても、
「どうしても昔ながらの工法で建てたい!」
という施主さんがいらっしゃる限り、
がんばって建てようとする大工さんも設計士さんも
必ず残っていくでしょう。
こういう流れを見ていると、僕はつくづく、
「建てる人」も、もっと勉強して欲しいと思います。
もっと「家」や「建築」について
知って欲しいのです。
例えば、僕のような大工が建てる和風建築も、
知らなければ、「選択肢」のなかに入りません。
なんとなくテレビで見て聞いたことのある
大手メーカーさんの名前がなじんでいたり、
住宅展示場を見回って、そこで決めてしまう
ということもあるでしょう。
知っている範囲で、
人は選ぶものですから。
でも、考えてみてください。
家は、ご自身が毎日暮らす場所です。
どういう工法で建てられると
どのようなメリット・デメリットがあるのか。
健康にいいのは、どういう家なのか。
よく勉強しないまま、「買う」のと、
何かどう違うのかを勉強して「建てる」のとでは
きっと、手に入れる「家」は違うはずです。
そして、その後の人生が、
まったく違ってくると思いませんか?
昔は、家を建てるのに、何年も何年も勉強しました。
それこそ、柱を一年に一本ずつ集めるような方もいました。
今のような住宅ローンなどもなく
コツコツとお金を貯めてから買うのが一般的だったので
みなさん、時間をかけて家の知識を得ることができたのです。
今は、若いうちに家を建てる人が増えて
勉強する時間があまりないまま
家を買ってしまうので、勉強する時間が無いのかもしれません。
それでも、数年だとしても、本当に納得の家を建てるなら
こういった基礎工事のこと、建築方法のこと、素材のこと
いろいろ学んでみることを、お勧めします。
きっと、本当に心地のいい家が建てられますよ。
この記事をお読み頂き、さまざまなご意見があるかと思いますが、
私、棟梁の思いを綴ったものでありますので、ご批判はあるかと思いますが、
その点につきましては、ご了承いただきますようにお願いいたします。
棟梁
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